サヤ取り売買注文の考え方

サヤ取り売買注文の考え方

サヤ取りで一番ややこしいことのひとつが売買注文の出し方です。混乱しないための考え方をご説明します。

一般の投資法との比較

サヤ取りを始めて多くの人が悩む部分が「注文の出し方」かもしれません。実は、私も20年以上前に初めて「株式サヤ取り」をやった時は混乱した経験があります。

慌てていると誤注文を出してしまう事もあります。

誤注文を仮に出しても、FXは手数料が安いのでそれほどの痛手はなく、逆に利益が出たりする事もあったりします。しかし、出来るだけ避けたいのは当然ですよね。

そこで誤注文を出さないための考え方をちょっと整理しておきましょう。

サヤ取りのコツ 売り・買いの頭を切り替える。

まず、一般の投資法の注文の考え方を切り替えましょう。

一般の投資法の売買注文はこうなっています。

  • 上げ相場で利益を狙うのであれば、買い⇒売り
  • 下げ相場で利益を狙うのであれば 売り⇒買い

普通に利益を出すための考え方ですね。円高の時でも、売りから入ることで利益を狙っていけるのはFXの長所でもあります。

サヤ取りは、こうなります。

  • サヤが拡大傾向で利益を狙う ⇒ 縮小から拡大への仕掛けと決済
  • サヤが縮小傾向で利益を狙う ⇒ 拡大から縮小への仕掛けと決済

上記を見てもおわかりの通り、円高とか円安などは全く関係ありません。「円高・円安の影響を受けない」というのがサヤ取りのメリットでもありますが、それは「そもそも円高・円安とサヤの動きは別のもの」という仕組によるものでもあります。

サヤ取りで重要な事はこれです。

「自分のサヤ取りの組み合わせがどう動いているか」

これだけです。ですので、経済ニュースとか情報も全く要りません。

そうそう、簡単すぎて誤解されてしまうのが欠点かもしれません。実は、ここに「サヤ取り系まがいもの投資教材」の見破り方の一つのコツが隠れています。

まがいもの サヤ取り系投資教材の見破りのコツ

サヤ取りやアービトラージといった名前を使った投資教材の宣伝を見たことがある方もいるかもしれません。その人の言葉にこういう文章などがあれば要注意です。

「通貨●●はこれから上昇しそうです。通貨■■はこれから下落しそうです。だから、●●を買って■■を売りましょう。」

サヤ取りの「売り」「買い」の判断はこういう情報で行なうものではありません、逆に「情報は無視」がサヤ取り投資家の常識といってもよいと思います。

私の知るサヤ取り系の著作や本の中で紹介している投資家としては「林輝太郎」「栗山裕」「羽根秀樹」さんなどがいます。これらの人はいわば「サヤ取りの正統派」の面々です。

全員「情報無視派」です。

「通貨が上昇」とかではなく「サヤが拡大」または「サヤが縮小」で話しが済まないものは実践するときは充分にご注意下さい。

まあ、お金をおまりかけずにやればいいだけですけどね。

まとめ

「サヤ取り売買注文の考え方」

サヤ取りで一番混乱する部分です。きっちり整理しておきましょう。

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